ストレスに負けない | レジリエンスを高める17の秘訣

しかし、健康心理学者のケリー・マクゴニガル氏は「ストレスに対する考え方が寿命を左右する」という研究結果を発表しました。

3万人のアメリカ成人に対し、「前年ストレスがあったか?」「ストレスが健康に悪いと信じているか?」という2つの質問をし、その後の死亡記録を追跡するという壮大な実験をしました。

調査結果から得られた結論は、

ストレスがあった人の死亡するリスクが、ストレスが無かった人に比べて43%高かった。しかし、それは、ストレスが健康に悪いと信じていた人だけで、ストレスが健康に悪いと信じていなかった人は、ストレスが無かった人と差がなかった。

というものでした。

こうして、18万2千人のアメリカ成人が、「ストレスからではなくストレスが体に悪いと信じていたこと」によって死期を早めたと結論づけました。

これは凄い結論ですね。ストレスに対する主観をベースにした調査なので、回答者の主観のバラツキはあるかと思いますが、母集団の量から判断すると、「ストレスに対する恐怖心がストレスになって早死にする」ということは言えそうです。なんとも皮肉な実験結果ですね。

この記事を読んでいるあなたも、ストレスに関して興味があるという点で、この罠に陥るリスクがあると思いますので、このことを知って、ストレスに対する”過度な心配”をしないように留意してください。

15.嫌なことを思いださない

私たちは日常で嫌な経験をした場合、その時に不快な思いをするだけに留まらず、時間が経ってもその不快な記憶が忘れられずに、思い出しては嫌な思いを引きずり続けます。

つまり嫌なことは、その時だけでなく、後から何度も繰り返し私たちを苦しめ続けるのです。

そのように思い出しては再び苦しむことを“不健康な心の癖”と呼び、そのデメリットの大きさについて、ガイ・ウィンチ氏がTEDでスピーチしています。

不健康な心の癖を把握して、それを変えねばなりません。最も不健康で、かつ一般的な癖は反芻(はんすう)です。
反芻とは何度も噛み続けることです。上司に怒鳴られた時。教授に授業で馬鹿にされた時。友達と大喧嘩をした時。その場面を何日も頭の中で繰り返さずにいられません。時には数週間です。

こういった腹の立つ出来事の反芻は簡単に癖になり、しかもその代償はとても大きいんです。
非常に多くの時間が腹立たしくてネガティブな思考への集中に使われ、自分を大きなリスクにさらすことになるからです。

<出典>TED「感情にも応急手当が必要な理由(ガイ・ウィンチ)」より筆者抜粋

嫌なことを反芻する癖をなくすことは、私たちの心と身体を守るためにとても大切なことです。

16.気を紛らわせる

ガイ氏は、その癖をなくすための方法の一つとして、2分間で良いので気を紛らわすと良いと言っています。

嫌なことを反芻している自分に気がついたら、すぐに思考を中断して、歩き回るでも良いし、スマートフォンで動画をみるなど、何でも良いので、2分間他のことに集中して、気を紛らわせましょう。

17.「3つのP」に対する考え方を変える

ポジティブ心理学の祖と呼ばれるマーティン・セリグマン氏の実験で、レジリエンスが強かった人と弱かった人を比較した結果、”3つのP”に対する考え方が異なっていたことが分かりました。”3つのP”とは以下になります。

  • Permanence(永続性)
  • Pervasiveness(普及性)
  • Personalization(個人化)

レジリエンスが強かった人は、困難に直面した時、「これは一時的なことだ(永続性)」「これは1回きりだ(普及性)」「私には何とかできる(個人化)」と考える傾向があったとのことです。

反対(レジリエンスが弱かった人)は、「これはずっと続く(に違いない)」「これは何度も起こる(に違いない)」「誰がやってもダメだ(に違いない)」となります。

まとめ

如何でしたでしょうか?

“緊張によるストレス”に対しては、数多くの対策があります。これらを一つ一つ、またはいっぺんに試してみることで、自分にとって効果的な方法が見つかることを願っています。

“慢性的なストレス”に対しては、自分でできることに関しては、対策を試してみて欲しいのですが、外部環境を変えることは困難なので、決して無理をしすぎずに、「ダメだ」と思ったら、素直に逃げることも大切です。当記事で読んで頂いた通り、慢性的なストレスは健康を害し、寿命をすら縮めます。

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