多くの犯罪が起きるなかで、少年犯罪も数多く起きています。
少子化で兄弟が少なくなっていたり、ゲームや塾通いで子供同士のコミュニケーションの機会が減ってしまったことで、親子の接し方が子供の社会性の成長にとって占める重要性が高まる一方です。
昔は、「うちには関係のない話」とか「うちの子に限ってありえない」という親が多かったものの、たとえ自分の子どもであっても「うちの子は本当に大丈夫だろうか?」という不安を感じる親が増えています。
ここでは少年犯罪を起こしやすい子どもの特徴を紹介するとともに、その予防策についても紹介していきます。
少年犯罪って何?適用される少年法って?
少年犯罪とはその言葉通り、少年が犯罪を起こすことをいいます。
日本の法律では「”少年”とは20歳に満たないもの」と定められているため、少年犯罪とは「20歳に満たないものが起こす犯罪」のことになります。
そして、その”少年”が犯罪を起こすと少年法という法律が適用されます。
例えば、人に暴力を振るって大けがをさせた場合に、中学生がやったのと30代や40代の成人がやったのでは社会的な立場が異なるため、違う法律で裁かれるべきだと考えられているためです。
犯罪を起こした少年は基本的に家庭裁判所で審議され、保護観察や少年院・児童自立支援施設への送致といった処分がなされます。
しかし、起こした事件が悪質な場合は通常の刑事事件として扱われ、検察官送致となることもあるのです。
ただ、刑事事件として扱われた場合であっても、死刑が無期懲役刑になったり無期懲役刑が有期懲役刑になったりと、刑が緩和されるような特別な定めが設けられています。
少年犯罪を起こしやすい子どもの特徴とは?
大人にも犯罪を起こしやすい特徴があるように、子どもにも犯罪を起こしやすい特徴があります。
当てはまるすべての子どもが犯罪を起こすとは限りませんが、実際に犯罪を起こした子どもは以下のような特徴を持っていることが多いです。
両親が離婚している
実際に少年犯罪を起こした子どもの両親が、離婚しているケースは非常に多くなっています。
その1番の理由は、片親になってしまうことで、兄弟だけ(または一人っきり)で過ごす時間が増えることにあります。
子どもにとって親というのは唯一の無償の愛を感じる存在で、子どもだけの時間が増えると親の愛情を受けることなく、いつしか孤独を感じるようになってしまうのです。
その結果、子どもが「自分は愛されていない」「離婚して離れて行った親は自分を捨てた」「今一緒に暮らしている親もいつか自分を捨てる」などの思いを抱いてしまいます。
孤独感が大きくなり自分の存在理由すらわからずに、心が歪んでいくケースが多々あるのです。
また、子どもだけの時間が増えると、さまざまな情報が親の目の届かないところで子どもの目に入ります。
インターネットの普及により簡単に多くの情報が入り、しかも、SNSなどで同じような境遇の人と出会うこともあるでしょう。
同じ思いの仲間ができると歪んだ心をさらに歪ませ、いつしかその矛先が社会に向いて犯罪を起こしてしまうのです。
幼少の頃に両親から虐待を受けた経験がある
幼少の頃に両親から虐待を受けると、愛着障害を引き起こします。
愛着障害とは、本来子どもと親との間に築けている情緒的な絆が、築けていない状態をいいます。
特に乳幼児は親に繰り返し世話をされることによって、気持ちの面で強く親と結ばれていくものです。
例えば、お腹が空いたらご飯を作ってもらったり、トイレに行けない間はおむつを取り替えてもらったりします。
こうした生理的な欲求を満たしてもらうたびに、親との絆や絶対的な信頼関係が生まれるのです。
しかし、この大切な時期に両親から虐待を受けると、親との絆や信頼関係を築くことができません。
その結果、子どもは親だけでなく他の人とも人間関係を上手く築くことができなくなってしまうのです。
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