そこからさらに安さを売りにしたところで、ある程度の質も求める人は高く評価しないことは目に見えています。そして先進国の日本では、安ければいいというものでもありません。
価値観によっても大きく評価は分かれますが、まずいものに紙幣を払うのか、それとも美味しいものに紙幣を払うのか、の二択で考えた時には「美味しいものに」と考えるのは、味にうるさい日本人ならではの考えなのです。
⑤見た目や味付けが酷かった
これはどこの100円回転寿司でも言えることですが、従業員の質によって見た目が雑な店舗もあれば、味付けがまずいと評価される店舗もあります。これはチェーン店ならではの、店によって大きく評価が変わるところです。
かっぱ寿司の場合、食べ放題を実施したことでかなり忙しくなったこともあってか、食べ放題が安いと話題になった割にはネガティブなニュースも多く、見た目が酷いとのツイートが一時期よく見られました。
これは当たり前のことであって、3時間待ちや10時間待ちの店舗が出てきたほどなのですから、従業員としてはスピード重視でないと追いつかないほど忙しかったそうです。
結果的に、食べ放題は見た目や味付けが酷いなどのクレームを増やしてしまい、かっぱ寿司は酷いとかまずいといったイメージダウンに繋がってしまった部分は、少なからずあると分析されています。
原因はどこにある?
①安売りが仇となった
かっぱ寿司が90円キャンペーンを行ったことで、非常にネガティブなイメージがつきました。なぜなら90円で売り出したことによって、お客さんがたくさん来店しすぎる事態に陥ったのです。
お客さんがたくさん来ることは良いことばかりではなく、注文してもなかなか商品が届かないとか、安いからこそ品質が悪くまずいといった声が相次ぎ、かっぱ寿司は一位の座を明け渡すことになります。
実際に90円キャンペーンを行ったのは、2010年のことでした。そして2011年にスシローに一位を奪われたことを考えると、90円キャンペーンは大失敗に終わったと言えます。
安くてまずいイメージが進行し、さらには注文してもなかなか商品が届かない経験をした人は、「もう2度とかっぱ寿司に行くか!」と怒りの感情を覚えることで、ネットを通じてまずいとの書き込みが相次ぐことにも繋がりました。
牛丼業界もそうですが、なんでも安売りしたらいいというものではなくて、逆に安売りが店のイメージや満足度を下げてしまう結果をもたらすことは珍しくありません。
②サイドメニューの違い
スシローやくら寿司といった新勢力が力を伸ばし、かっぱ寿司を4位という結果に貶めたのは、サイドメニューの豊富さの違いだと言われています。サイドメニューにも力を言えることで、より品質の高さをアピールしたのが新勢力組というわけです。
回転寿司に行くと多くの人が「ネタに飽きた」とか「味を変えたい」と思うものですが、その要求を見事に取り入れた戦略は、スシローやくら寿司を大きく成長させる結果をもたらしました。
さらにサイドメニューは原価率が低く、頼めば頼むほど利益が出ることから店側にとっても都合がよく、売上アップと共に満足度がどんどんと高まっていくような、プラスの循環を生み出しました。
逆を言えば、こうした波に乗り遅れたかっぱ寿司は人気が低迷していき、サイドメニューに力を入れたところでまずいとのイメージから、足を運ぶ人が減ってしまった現状があります。
③原価率が低い
かっぱ寿司は原価率が低いことも負けてしまった要因であり、原価率が低いからこそネガティブなイメージを払拭できませんでした。以下の画像を見れば一目瞭然です。
かっぱ寿司の原価率は41.8%と最も低い数値を記録しており、原価率が低いということはネタにかけているお金が低く、低品質なネタを使っているとの捉え方をされることになります。
もう1つ注目すべき点は、かっぱ寿司の1店舗あたりの席数です。ライバル店は全て約200席と変わらないのに対して、かっぱ寿司だけが120席と圧倒的に少ないです。
元々天下を取っていたかっぱ寿司にとっては、昔は120席でも十分に売り上げが伸びていったのでしょうが、給料日などは待ち時間ができるほどに100円回転寿司は人気であるため、どうしても並ぶ人が出てきます。
これも満足度を下げる原因そのものであり、回転寿司は1店舗の規模が200席である方が営業効率が良いということが、ライバル店を見てもわかる部分です。
リアルな声もご紹介
ランサーズにて、「かっぱ寿司がまずいと思う人、その理由を聞かせてください」との募集をかけることで、13名ものリアルな声を聞き出しました。ここでは13名の声の中から、より優れた4名の声を紹介していきます。
(女性,年齢非公開)かっぱ寿司はまずいと言う人が周りに多いですが、実際に食べたところまずいと思いました。的確に伝えると、ライバル店に比べるとまずいと思ったが正解です。