「何だその不貞腐れた態度は!」と、まだ小さな子供が反抗的な態度を示すこともあれば、いい歳をした大人であっても反抗的は態度を示すこともあり、どちらにしても取り扱いは厄介であることに変わりありません。
実は、大人と子供ではふてくされる意味が大きく違っており、大人になってもふてくされた態度をとり続ける人は、ある意味やばい人であると言えるでしょう。
“なぜ相手は反抗的な態度をとるのか?”の本音を知れば、笑ってしまうほど馬鹿げた理由であることが理解できるはずです。
ふてくされる心理とは?
矛盾を解消しようとしている
相手に何かを指摘されて、ふてくされる人の心理には、「新しい真実を否定しようとする」心の葛藤が見られ、自分にとっては「これが正解である」と思っていた事実とは裏腹に、正論を述べられてしまうことで、新しい事実ができるわけですが、この矛盾を解消しようとした結果が、ふてくされた態度となります。
例えば、「歩きタバコをしている人に注意をした」とすると、長年歩きタバコが当たり前だと思っていた人にとっては、「周りの迷惑となっている」事実を突きつけられることで、自分の中の正論と新たな正論が混じり合い、心の中はパニック状態となるわけです。
こうした心理状態になれば、人は新たな事実を追加することで自分を正当化しようとし、上記のケースでは「歩きタバコと言っても、すぐに癌になるわけではない」などと開き直ることで、心の中の矛盾を解消しようとします。
その本音を口に出さず態度に表した時に、ふてくされることに繋がってしまうことがあり、子供であれば両親に逆らうことは面倒であるとか、怒られることであるなどのリスクを考えることで、ふてくされた態度で自分の正当性を主張しているのです。
心理学ではこれを「認知的不協和」と呼び、子供がお菓子ばかり食べることを指摘したとして、子供が急に「でも芸能人の〇〇さんもお菓子ばかり食べてるし健康だよ」と主張した後に、ふてくされた態度をとることは、「新しい認知を否定するために、今までの自分を肯定している」証拠です。
自分が周りも納得する正論を述べているにも関わらず、ふてくされることで反省の色を見せないのであれば、それは自分の中で新たな認知を加えることで、「自分は正しいんだ」とする心理が隠れていると考えられます。
☑️どんな人が当てはまるの?
こうした理由でふてくされる人は、信念が強い人ほど当てはまりやすく、簡単に言えば老人ほど当てはまりやすいです。
歳をとると頑固になると言われますが、その通りで、人は今まで信じて生きてきたことを否定することが嫌で、それをすれば自分の人生さえも否定してしまうように感じることから、新たな認知を加えることで自分の考えを貫き通します。
若くても頑固な人であったり、素直になれない人にも当てはまりやすく、「ごめんなさい」と素直に言えない人や、マイルールが絶対であると思い込んでいる人ほど、ふてくされた態度をとることで、自分の主張を通そうとします。
わがままを通そうとしている
ふてくされる人の性格の特徴として、自分が特別な存在であるとの思いが強かったり、自分のことが大好きな人にも当てはまりやすく、「自分は特別な存在である」との思いが強いほど、ふてくされることで、「どうにかしろよ」とも言わんばかりの態度をとることがります。
自己愛が強すぎる人が良い例で、このタイプはわがままであることに加えて、ふてくされることで自分の意見を通そうとします。
例えば、自分が常に中心の存在としてい続けたい自己愛が強い人は、話題の中心になれないことが気にくわないことを理由に、ふてくされることで、周りに合わさせようとする狙いがあります。
他にも、ふてくされることで、自分のわがままを通そうとする狙いなども考えられ、子供がふてくされることで、わがままが通ることを理解している場合は、こちらに要因があると思っておいてください。
子供は大人が思っている以上に賢く、一度ふてくされることでわがままが通ることを知れば、何度も同じ手を使うことでわがままを通し、自分の欲望を満たそうとします。
故に、子供の性格は育った環境によって、ふてくされる態度を取りやすいかどうかが決めると言っても過言ではありません。
☑️どんな人が当てはまるの?
こちらはナルシスト人間が当てはまりやすく、自分のことを過大評価してしまう人ほど、自分は偉大な人間であるとの思い込みから、特別扱いを求めるようになります。
とても面倒な性格が特徴的で、「周りは全く努力していない。自分だけが頑張っている」と本気で思い込んでいたり、「この俺様に恥をかかせるな!」とも取れる態度を取り続けるタイプなので、第一印象では一見凄く魅力的に見えても、化けの皮が剥がれるほどに周りが離れていきやすいです。
子供の場合は、ふてくされることでいつも許してしまうような、優しすぎる環境で育った場合は、大きくなっても同じ手法でわがままを通し、自分勝手な性格になってしまう恐れもあります。
自分の本音を察してほしい
自分の本音を察してほしいことと、わがままを通そうとしていることは少し違い、こちらは愛する人に対して見せることが多く、両親であったり恋人に対して見せやすい心理です。
よくあるのが、「構って欲しいのに構ってくれない…」ことを態度で表すことであり、あなたにとっては不満な態度を示しているようには見えても、相手の内心は「構って欲しいことを察して欲しい」であるケースも、十分に考えられます。
子供であっても、両親が構ってくれないことで不機嫌な態度を演じることで、自分に注目を集めようとすることはよくあることです。
ネットでも、かまってちゃんと呼ばれる人が悲劇のヒロインを演じたり、機嫌が悪いことをアピールすることで、たくさんのコメントを狙っている人がいますが、こうした人の心理と同じようなものであると言えるでしょう。