「部屋が汚い人はだらしない人。頭が整理されてない人」といった見方をされることが半ば常識になっています。
「汚部屋(おべや)」といった言葉も生まれるほど、部屋を片付けられない人が多くて問題にもなっています。
「断捨離」「ミニマリスト」「シンプルライフ」という言葉に表されるように、より良い人生を送るためには物を減らすことが大事という考え方も単なる流行を超えてトレンド化しています。
また、風水や占いなどのスピリチュアルな世界でも、部屋を綺麗にすることの大切さが説かれています。
一方では、部屋が汚い人には天才型が多く存在するといった特徴もあります。
部屋を汚くしてしまう人の心理や共通する特徴など、部屋の整頓に対する視点を通して、人生の成功を掴むための秘訣について一緒に学んでいきましょう。
部屋が汚い人は天才?
「断捨離」「ミニマリスト」「シンプルライフ」という言葉に代表されるように、より良い人生を送るために、いかにして物を減らすか?という取り組みが注目されています。
しかし、部屋が汚い人は全員、部屋が綺麗な人と比べて劣っているかというと、そうではありません。
創造性が要求されるような仕事において成功した人の中には、むしろ部屋が汚いことで有名だった人が数多く存在しています。
アニメに登場する天才博士は、だいたい散らかった研究室で発明をしているイメージがあります。
代表的な成功者を何人か列挙してみます。
- スティーブ・ジョブズ
macやiphoneに代表される革新的な製品を生み出した、誰もが知る人物です。極限までシンプルさを追求した製品を生み出したジョブズの仕事場は、常に散らかった状態だったということです。 - パブロ・ピカソ
美術史上最も稼いだと言われるピカソは、所狭しと作品をアトリエに置いていました。ピカソは変化の天才と言われ、一つの画法に固執せずに、一生の中で何度も違う絵描きになっています。 - アルベルト・アインシュタイン
知能指数160~190と言われる天才科学者。アインシュタインの机の上は常に書類で溢れており、散らかった状態の中で研究していました。
世界を変えた独創的な偉業は、汚い部屋で産み出されたものが多かったというのは面白いですね。
身近な例では、海外でも評価されている芸人の渡辺直美さんも、部屋が汚いことで有名です。
ミネソタ大学のキャスリーン・ヴォース教授による、「整った部屋よりも、散乱した部屋で活動をしていた方が、人はクリエイティブになる」という研究結果もあります。
散らかった環境は古い習慣から脱却させ、新しい考え方を生み出すためのインスピレーションを与えます。その一方で、整理整頓された環境は習慣を大切にし、失敗しないよう促す傾向にあります
部屋を綺麗に片付けて成功するのが、”常識的な優等生タイプ”であり、部屋が汚くて成功するのが、”非常識な天才タイプ”だと言えるでしょう。
天才の特徴についてもっと知りたい人は、「天才の特徴や凡人との違い10選」をご覧ください。
部屋が汚い人の心理は?
仕事で忙しかったり疲れたりしていて部屋を掃除する時間と体力がないといったケースを除くと、一般的には、部屋が汚いのは良くないと分かっていながらも、もう少し散らかったら掃除しようと放置しているうちに酷くなってしまい、いよいよ手が付けられなくなってしまうという「面倒くさがり」と「先延ばし」の心理が汚部屋の背景にあります。
一方で、部屋が汚い人に共通する深層心理として「満たされない」という心理が影響している場合があります。
部屋が汚い状態を無意識のうちに容認してしまっている「満たされない心」の背景には「寂しさ」と「不安」があります。
満たされない心を物で埋め合わせしようという無意識の「寂しさ」からくる欲求が働くのです。
また、手放すことに対する無意識の「不安」があります。必要か不要かは関係なく、そうした不安から逃れるために、「持っている」という安心感が欲しいという心理です。
部屋を片付けられないのは幼児期の躾に原因がある可能性も
生後18ヶ月から3歳までの期間は、性的発達段階でいうと肛門期に該当します。
その時期の幼児の課題の一つはトイレの訓練で、幼児は「トイレに行くまで出すことを我慢する」ということを覚えなければなりません。
その時期にトイレの習慣を厳しくしつけられた人は、几帳面できれい好きな性格になり、大人になってからも部屋をいつもきちんと整理整頓する人になるというのです。
その一方で、肛門期(生後18ヶ月〜3歳)にあまりしつけられず、排泄欲求をそのまま発散していた人は、雑でいい加減な性格になり、大人になってからも部屋をいつも散らかし放題にしてしまうといいます。
また、親のしつけに反抗的だった場合は、頑固、怒りっぽい、反抗的、無計画などの特徴が性格にプラスされることもあるようです。
部屋が汚い人は運が悪い?
部屋が汚いと運気が下がるので、運気を上げるためには掃除をしましょう、といった話をよく耳にしますが本当でしょうか?
風水では『掃除が8割』とも言われており、部屋を綺麗にすることの効用が強調されています。
「良い運気を外から入れるために玄関を綺麗にすることが大切」「キッチン・風呂・トイレなどの水回りは運気に大きく影響するので綺麗に保たないといけない」「古い物は運気を吸いとるので、古い物を新しい物へと取り替えることも必要」といった感じです。
一方で、占いで有名な芸人のゲッターズ飯田氏は、「部屋を綺麗にするから運気が上がるのではなくて、取捨選択できる人は仕事や恋愛で成功を掴めるし、部屋を綺麗に保てる。反対に決断力がない人は物が捨てられなくて部屋が汚くなる」という主旨のことを書いています。
何が大切で何が不要か解っていない人ほど物が捨てられない
己の判断力が
自分の取捨選択能力が
家や部屋の汚れや無駄な物に出てくる
部屋を綺麗にすると運気がアップするのではなく
部屋を綺麗にすると言う事は、無駄な物を捨てて、必要な物と不要な物を分ける判断能力があり
結果的にそれは仕事やら恋愛にも共通する部分が必ず出てくるから
「部屋を綺麗にすると運気がアップする」と言われるだけ
言葉を表面だけで受け止めては真実は見えてこない<出典> 「ゲッダーズ飯田の占い」より一部抜粋
とても本質を捉えた話ではないでしょうか。
部屋が汚い人に共通する特徴
それではここで、部屋が汚い人に共通して見られる特徴を4つ、順番に紹介したいと思います。
部屋が汚い人は決断力が弱い
部屋が汚い人は、「古い物を捨てられない」という傾向があります。
昔買って今では使っていない健康器具やダイエット器具などが捨てられずに部屋の隅に放置されていたりします。
こうした、古い物を捨てられない人は、古い物を大切にする一方で、新しい変化を恐れるこわがりな面があります。
こうした人は、変わらないものがあることが精神的な柱になるため、新しい環境下では、変化を恐れて不安になります。
使いもしない物を「勿体無い」と感じて、なかなか「捨てる」と決断することができずにズルズルと先延ばししてしまいます。
部屋が汚い人は太りがち
部屋が汚い人は、面倒くさがりで料理にも手間を割かない傾向があります。
そのため、加工食品など、栄養バランスが偏って肥満体質になる可能性が高まります。
また、散らかった状態の部屋にいると、無意識のうちにコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。
このストレスホルモンは過剰に分泌されると、食欲が増進し、脂肪を蓄積するというように身体が反応します。そのため、肥満体質になってしまう可能性が高くなります。
【関連記事】ストレスに強くなる方法17選
部屋が汚い人は想定外に弱い
部屋が汚い人は、「物を溜め込む」傾向にあります。
スーパーのレジ袋や、コンビニで貰った割り箸やスプーン等が必要以上溜め込まれています。
物を大切にしている、と評価することもできますが、度を超えるとそれは無駄な行為になります。
こうした、物を溜め込む癖がある人は、物があることで精神的安定を得られるという特徴があります。
準備が整っていないと不安なので、想定外の出来事が起こると動揺する傾向があります。
また、状況や他人が自分の思い通りにならないと落ち着くことができません。
部屋が汚い人は年収が低い
「お金持ちが肝に銘じているちょっとした習慣(菅原 圭)」に書かれていたことですが、年収が低い人の共通点として、部屋が汚い人(物やゴミが溢れている人)の特徴が挙げられています。
- 使わない、使えないモノで溢れている(捨てられない性分だ)
- トイレ、風呂場、キッチンなどの水回りが汚い
- マンガ、ゲーム、ギターなど趣味系のアイテムが多い
- ゴミを溜め込んでいる(ゴミの日を把握していない)
- 古い電気製品を使い続けている
部屋が汚い人は注意欠如・多動症の可能性も?
ADHDは子供に特有の発達障害と見られてきましたが、ロンドン大学の発表(2016年)によると、大人になってから新たにADHDを発症する人が増えてきているということです。
多かれ少なかれ、多くの人に当てはまることだと思いますが、以下のような「問題を先延ばしにする」傾向が強い人は、大人ADHDの可能性があるということです。
大事なこと、集中力のいること、時間がかかることをつい後回しにしたり、「気が乗らない」「めんどくさい」「まだ時間がある」と言い訳をしていつまでも部屋を片づけられない。
ADHDは発達障害という障害の一種で、脳の中枢神経系の発達にアンバランスがある状態のことをいいますが、軽度であれば対処法を知ることで問題を解決できるといわれています。
一方で、重度な状態を放置し続けることで、二次障害(うつや適応障害など、発達障害の他にも症状を引き起こしてしまう)になってしまうと、専門家の支援が必要になります。
部屋が汚い人の特徴|実は天才?年収との関係は?|まとめ
部屋が汚い人は、無意識の領域で寂しさや不安感が原因になっていたり、要不要の判断能力や物を捨てる決断をする力が劣っていたりする状況が部屋に表れているといった見方が有力です。
その内面が、仕事や恋愛などの人生全般に悪影響を及ぼしているため、部屋が汚いことは悪いこと、といった捉え方をされてしまっているようです。
一方で、そうした一般的に必要とされる力とは別の、独創力が求められる領域においては、散乱は一般常識からの逸脱を促し、インスピレーションの源泉にもなり得ることが分かっています。
盲目的に「部屋が汚い = 悪」と判断するのではなく、人生の成功を掴むためにはどのような力が大切で、そのためにどのような環境に身をおくのかを判断していくことが大切だということではないでしょうか。
人生の成功を掴むために「立派な人や素晴らしい人の特徴20選」も合わせて読んでみては如何でしょうか?