さらに自信のない根拠を持っている自己愛性パーソナリティ障害にとっては、厳しい現実を突きつけられると心が打ち砕かれ、傷ついてしまうのです。
また、過剰な賞賛を求める反面、その期待に応えてくれないと、寂しい気持ちが爆発して自己嫌悪に陥ったり、攻撃的になってしまうという特徴が見られ、批判されることに弱い一面を持っているので、反論や警告をされると怒る傾向も強く見られます。
境界性パーソナリティ障害
自己愛性パーソナリティ障害との区別が難しく、似た症状があるために、明確な区別ができないこともあります。
例えば、「わがままで自己中心的な性格」、「人間関係がうまくいかない」といった特徴は共通する部分でもあるために、区別が難しいとされています。
2つの大きな違いとしては、自己愛性パーソナリティ障害の場合は、「自分は特別な人間であると思い込んでいる」、「共感性が低い」といった特徴が見られますが、境界性パーソナリティ障害の場合は、「依存体質で他人依存である」、「失うことに対しての恐怖心が強く、その反動は大きい」といった固有の特徴で判断することが一般的となっています。
もう1つの見分け方としては、境界性パーソナリティ障害は年を取るほど症状が落ち着き、自己愛性人格障害は年を取るほどに悪化していく傾向が見られます。
うつ病
こちらは新型うつ病とも呼ばれますが、従来のうつ病とは違いに「気分反応性」という分部が見られ、その症状の1つが傷つきやすいという症状になります。
特徴としては、「自己愛が強い」、「責任感がない」といった特徴が見られる一方で、他人からの評価を異常に気にするために、傷つきやすいです。
さらに自己愛性パーソナリティ障害も同じくうつ病になりやすく、何事も自分の思い通りにならないことが原因で、うつ病になる傾向が強く見られます。
情緒不安定で感情が爆発しやすいため、人間関係がうまくいかずに、さらに同情を求めるのに対して、期待通りの同情が見られない場合には、さらに深く傷ついてしまうことも珍しくありません。
何事にも原因が存在する
いかがだったでしょうか。
傷つきやすい性格の人には2つのパターンが存在し、そしてどちらも厄介な一面を持つ性格であるということが分かったかと思います。
もしもあなた自身が傷つきやすい性格である場合は、どちらに当てはまるのかを診断した上で、それを受け入れましょう。
自分の弱い部分を否定するのではなく、まずは受け入れてみることから始めてみてください。
全てにおいて優れている人間など存在しないので、どんな人でも悪い部分が見られるのは当然です。
だからこそ、自分の悪い部分に目を向けるのではなく、きちんと受け入れ、ありのままの自分を受け入れることは大事なことであるのです。