一人が怖いと思うことは何も不思議なことではなく、一人が苦手だという人は世の中にたくさんおり、人は支え合って生きていくものであります。
一方で、一人が怖いという症状は病気との関連性も考えられ、そこについては後々しっかりとお伝えしていくことにしましょう。
一人が怖い心理メカニズムを知り、幼少期の両親との関係を振り返っていることで、あなたが一人が怖いと思う原因が見えてくるはずです。
一人が怖い心理
親和欲求
親和欲求とは、「誰かと一緒に居たい、または一緒になろう」とする心理のことであり、この親和欲求が高い人ほど、一人が怖い人である可能性が考えられます。
この親和欲求は、人間であれば誰でも持つ欲求ではありますが、この欲求が高くなる原因として、「不安感」が関係しており、不安な気持ちが高まれば高まるほど、この親和欲求は高まるというわけです。
例えば、マイナス思考で常に不安な気持ちを心に抱えている人ほど、恋人や友達に依存し、不安な気持ちを他人に支えてもらったり、または自分の不安な気持ちを分かって欲しいという欲求を満たそうとしているのです。
あなたの周り、または一人が不安だというあなた自身がどういった人間であるのか、一度思い浮かべてみましょう。
おそらく一人が怖いという人ほど、常に何らかの不安を持っていて、自分に自信がなかったり、マイナス思考で否定的な考えな人ではないでしょうか。
また、プラス思考な人であっても、当然一人が怖いと思う時はたびたび訪れ、代表例を1つ上げるとすれば、失恋時に一人でいるのが怖く感じることがあります。
これは一人でいることによって、「元恋人のことを考えたり、元恋人が違う異性と遊んでいないのか」といった不安な気持ちがどんどんと大きくなっていき、その不安な心を他人に支えてもらおうとするがゆえに、失恋時ほど人は、誰かを求めるということにも繋がるのです。
つまり、人は一人では生きていけないと言われる理由の1つが、この親和欲求を満たすことができないということでもあるんですね。
愛着スタイルが原因かも!
4つの種類が存在する
愛着スタイルとは、対人関係を形成する場面で見れる心理傾向のことであり、これは一人が怖いこととの関連性が考えられます。
愛着スタイルは「親密性の回避」と「見捨てられ不安」の2つによって決まり、見捨てられ不安の要素が大きいほど、一人が怖い人である可能性が高まります。
そんな愛着スタイルは4つの種類に分類され、以下の4つのスタイルに分けられています。
- 安定型(自律/安定型)
- 愛着軽視型(拒絶/回避型)
- とらわれ型(不安/アンビバレント型)
- おそれ型(未解決型 or おそれ/回避型)
ここでは、上記に挙げた4つのスタイルと、一人が怖い傾向が見られる原因との繋がりをお伝えしていきましょう。
安定型(自律/安定型)
安定型とは、不安も回避も低いため、人を信頼することができますし、さらには人と親密な関係を築くことができるタイプであります。
また、他人から尊敬されることや愛されることに価値があると思うことができるので、他人に依存されることを心地良く感じたりもします。
愛着軽視型(拒絶/回避型)
愛着軽視型は、不安が低いですが、回避が高いがために、一人でいることに不安や恐怖心を感じることは少なく、他人と親密な関係を築くことを回避しようとするタイプであります。
このタイプは自分に自信がある自信家であったり、ポジティブな自己イメージを持っているので、ネガティブな発言や行動に対して、傷つきにくい一面を持ちます。
とらわれ型(不安/アンビバレント型)
とらわれ型は、不安が高いですが、回避が低いタイプであり、このとらわれ型こそ、最も一人が怖い人である可能性が高いタイプであると考えることができます。
不安が高いということは、一人でいることに不安な気持ちを抱きやすいということであり、回避が低いということは、親密さを求めるということです。