プラシーボ効果による思い込みは強力!例を参考に解説します

 

なぜこのような効果が?

暗示効果

プラシーボ効果は主に暗示効果であると言われており、この暗示効果は私たちに様々なメリットもたらすことが分かっています。

例えば、鏡の前で自分自身に語り掛けたり、具体的な願望を紙に書くことは、暗示効果による効果が見られやすく、これは社長やプロスポーツ選手などでも、自己暗示をかけている人をよく見かけます。

特に言われるのは、社長として大きな功績を残した人々が口にする、「自分は絶対に成功できると暗示をかけていた」や「具体的な目標を紙に書いて、常に見える場所に置いていた」という言葉です。

実際に私も学生時代にスポーツをしていましたが、「自分は絶対に打てると鏡の前で自己暗示したこともありましたし」、「具体的な目標を書いて、常に見える場所に置く」ということをしていました。

効果があったかどうかは分かりませんが、実際に研究結果では効果が出たという報告もあるので、おそらく出たのだろうという思い込みをしておくことによって、ネガティブ思考よりかはいい結果が得られそうですよね。

 

女性の方がよく見られる?

考えられる理由

プラシーボ効果は女性の方が見られやすいという考え方もでき、これは女性の方が比較的暗示にかかりやすいという傾向からきています。

基本的に女性の場合、女性ホルモンのバランスによって精神的に不安定になることがあり、これは生理前の女性を見れば一目瞭然です。

生理前の女性がイライラしがちであるのは、女性ホルモンのバランスの乱れが原因であります。

そんな精神状態が不安定な時にこそ、人は暗示にかかりやすくなってしまい、特に不安を解消できる暗示にはかかりやすいのです。

さらに女性は男性よりも、他人への共感性が高い傾向があるということが分かっていますので、「〇〇は凄く体に効果がある」とか、「〇〇は凄くいい医者だ」といった言葉を否定的にとらえずに聞き入れ、おまけに男性よりも自己評価が低い傾向にあるため、暗示にかかりやすいのです。

「〇〇を飲んだらすごく調子が良くなった!」などの口コミを、よく女性の口から聞くのも、プラシーボ効果によって、より効果があったという暗示にかかってしまっているというわけなのです。

これは逆に言えば、女性の方が、薬などの効果は表れやすいのかもしれないという考え方もできますね。

 

人間だけじゃないその効果とは?

犬にもプラシーボ効果が!

ハンガリーのエトヴェシュ大学の研究者による実験では、プラシーボ効果は人間以外にも効果があったという報告がされており、その結果が、「Applied Animal Behaviour」にて報告されています。

そこでの報告結果によれば、28匹の分離不安の犬を対象に、プラシーボ効果にて分離不安の行動がどう変化するのかを調べてみました。

※分離不安とは【乳児が愛着の対象者が自分から離れ去ったと感じたとき示す不安反応】

1日目は、半分の犬に鎮静剤とレバーソーセージを与え、もう半分にはただのビタミン剤とレバーソーセージを与えました。

2日目には、全ての犬にただのビタミン剤とレバーソーセージを与えたのです。

するとなんと、1日目に鎮静剤を与えた半分の犬の方が、分離不安であるにもかかわらず大人しくしており、分離不安で見せる特徴的な行動が見られなかったのです。

これを「Applied Animal Behaviour」では、ある一定の条件を付けることで、犬にもプラシーボ効果が見られ、犬の分離不安に対する治療方法として活用できる可能性を見いだした、と発表しています。

 

頭が理解しても脳が騙される?

サイエンスジャーナルによれば

プラシーボ効果は医療の場で使われることもありましたが、使う時の前提としては、「患者を騙す必要がある」というのが当たり前の考えであり、患者に対してそうした対処をしてきました。

しかしながら、2016年12月の「サイエンスジャーナル「Pain」」に掲載された内容によると、【プラシーボ効果は、事前にそういった効果があると理解した後に、偽薬を摂取した時であっても効果はあった】という発表をしています。

実験方法は、患者100人に対して事前にプラシーボ効果について15分ほど説明した後に、偽薬であると表記されている薬を飲み、どのような変化があったのかということを調べてみました。

すると三週間後には、腰痛が最大で30%も軽減されている人がいたのです。

さらにすごい部分は、この実験と同時に通常治療を受けた人の軽減率を見てみると、最大の軽減が16%であり、通常治療よりも偽薬を飲む方が、軽減しているということが分かったのです。

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