最近では自己愛人格障害の若者が増えていることが度々話題を呼びますが、この障害を持つ人は自分に甘く他人に厳しい人の典型的な例で、恥をかくことに耐えられない性格から言い訳をすることで自分を守り抜き、恥をかかないようにと自分に甘くなる人です。
「これは酷い。」自分に甘く他人に厳しい人の特徴
自分は特別だと思っている
自分は特別だとの気持ちが強い人ほど自分に甘くなってしまいがちで、自分が特別だと思うことは素晴らしい魅力を持った人物だとか、誰にも真似できない能力を持っているなどと、自分を過大評価してしまう傾向にあります。
周りはそれほど高く評価しているわけではないのに自分を過大評価する人は、心の中に「自分は特別な存在だからこそ特別扱いされるべきだ」との本音を持っていて、特別な自分だからこそ非常に甘くなってしまうわけです。
さらに自分が特別だと思うことは現実とのギャップが生まれ、自分が特に優れているわけではない事実を突きつけられた時に人は、「今日は運が悪かった…」などと「行為者・観察者バイアス」が働くことで、自分に甘く他人に厳しい人になってしまいます。
またこのタイプは「自分だけが頑張っている」と都合のいい捉え方をすることで、周りの働きや努力に対して不満を持ってしまうことが、他人に対して厳しい意見を口にすることとなります。
自分が抱く理想の自分と現実の狭間に頭を悩ますこのタイプは、現実を受け入れられないことで感情的に怒ることや、特別扱いされないことに不満な顔をする人です。
反省している演技が上手
自分に甘い人の最大の特徴であり周りがイラっとする瞬間の反省している演技は、付き合いが長い人ほど「こいつはどうせ反省しない」と理解しているので、注意や叱ることすら無意味なことだと感じさせられます。
反省の色が見られず何度も同じミスを犯す人ほど「太々しい態度」を取ったり、それを指摘されることで「逆ギレ」することが多いのは、反省しようとする気持ちがないからこその矛盾点なのです。
なぜ自分に甘く他人に厳しい人ほど反省しないのかといえば、「行為者・観察者バイアス」によって「自分以外の外部に原因がある」と思い込むことは、「自分には責任がない」との捉え方をするからです。
特にこいつはいけると見下したような存在に見ている人ほど、「お前ごときが運の悪かった俺様に注意しやがって…」と不満を溜めてしまうことで、完全になめているとも取れるしぐさや態度を見せることも。
上司や権力者の場合はとにかく反省したふりを見せることでその場をしのぎ、影で「あの上司は自分のことを理解してくれない」などと嘆くタイプなので、悲劇のヒロインを演じる姿に騙されてはいけません。
甘くなってしまう環境にいる
自分に甘い人は育った環境によりわがままな性格になってしまうこともあり、親の躾次第では子供がとてもわがままになってしまうことは有名ですが、自らそうした環境を作り出す人もいます。
自分に甘くなってしまう環境を作り出す人とは、「自分はダメ人間だ」「自分はいつも失敗ばかり」と卑下する人が当てはまり、こうした人は自分の評価をあえて下げるような発言をすることで、「ダメな自分を認めてくれる人」を周りに置こうとします。
するとダメ人間な自分を認めてくれる人が周りにいることは、自分に甘くても許される環境で過ごすことができる他にも、他人に厳しく指摘しても「それが自分の悪いところ」と卑下することで、許される環境を作り出すのです。
ダメ男やダメ女に貢いだり交際に発展する人が世の中にはたくさんいますが、こうした人はダメな相手を認めてあげようとか支えてあげようとすることで、相手にとってはさらにぬるま湯に浸かる環境となってしまっているのです。
こんな環境でいれば自分に甘くなってしまうのも当然のことですし、ちょっとしたことを注意しただけでも他人には厳しい結果をもたらすので、ダメ人間がいつまでもだらしない生活をし続けれる理由は、こんな部分に隠れています。
都合の悪いことは反論する
自分に甘く他人に厳しい人は注意されたり話し合いの場を設けても、「それは俺が悪いと思ってる。でも〇〇の部分も悪いよね?」などと反論することで、自分だけが悪いわけではないと主張します。
自分に甘い人とは無責任で自分だけが責任を負いたくないと思う性格なので、相手にも非があることを認めさせることでお互い様だとの主張をし、自分だけが謝ることをは絶対に避けたい人なのです。
そもそも自分に甘い環境で生き続けてきた人は、素直に謝ることは恥ずかしいことだとの認知を持っていたり、謝る癖がついていない人だとも考えられます。
子供の頃から謝ることを教えられたなかったり、反論をすることで両親や周りが納得してくれた環境で育つことは大人になっても同じ手段で自分を守り、それこそが自分にとっては当たり前の対処法である人もいることでしょう。
鼻で笑う人が子供の頃からの癖で無意識中に見られる仕草であるように、子供の頃から都合の悪いことに反論する癖がついてしまっていることは、自分が反論しているという意識すらもかなり薄れています。
言い訳と嘘が大の得意
自分に甘い人は素直に謝ることができないということは、本当に自分が謝らなければいけない時には言い訳と嘘をつくことで自分を守り、少しでも自分が悪くないことを知ってもらおうとする心理が働きます。
このタイプは自己愛が強くナルシストな人ほど見られやすい心理で、周りの評価に敏感で自分の評価を落としたくないとの気持ちが強い人ほど、嘘をつくことで大きく下がる評価を少しでも上げようとします。