昔であれば、11球団が巨人を倒しにかかる構造ができていたわけですが、力が均等になりつつある今のプロ野球界では、巨人一強時代もすでに幕を閉じています。
結果的に、昔からプロ野球ファンであった人たちからすれば、巨人が弱いことはどこか寂しくて、「やっぱり巨人は強い方が面白い」との意見も聞かれるほど、嫌われているようで好かれているのも巨人です。
好きと嫌いは表裏一体と言いますが、アンチ巨人は心の底から嫌っているように見えても、内心巨人の試合結果が気になって仕方なかったり、負けたくないと思う気持ちが強いことは、好きだからこその気持ちであるとも考えられます。
強いなら巨人がいい
広島カープが強い時代がこれからも続きそうですが、プロ野球ファンの中には「どうせ強いなら巨人がいい」との主張もあって、憎さがそれほどない広島カープに勝ったところで、嬉しさはそこまで大きくなりません。
強い巨人を倒してこその喜びを知る人からすれば、「どうせ強いなら巨人がいい」と思ってしまうのも、ある意味仕方がないことです。
特にアンチが多いと言われるセリーグファンからすれば、広島よりも巨人の三タテが気持ちよくて嬉しいと思ってしまう人が多いことも、こうしたアンチの主張を証明しています。
ちなみにこれは、阪神が三タテされて喜ぶ巨人ファンが多いのと全く同じ現象です。
嫌われることをして欲しい
賭博等の問題行為でもお伝えしたように、アンチにとって嫌われることをしてくれることは、煽りのネタや嫌いでい続けれる理由となるので、嫌われることをして欲しいとの本音を持つことは、何も不思議なことではありません。
問題行為でなくとも、例えばFA補強をたくさんして失敗して欲しいとか、高額な外国人をとって補強に失敗して欲しいなど、何かとネタ要素が欲しいのもアンチの心理です。
ここで成功してしまうと、アンチとしては粗探しのネタとならないことで、ストレスとなる可能性も高いわけですが、Bクラスなどの新たな粗探しをすることで、普段のストレスを発散することでしょう。
強い巨人が面白いと思う反面、FAなどの面では失敗して欲しいと願う矛盾の気持ちは、やはり心の底から巨人が嫌いになれない証拠で、弱い巨人はつまらないと思ってしまう瞬間でもあります。
嫌いなようで好きな球団
巨人とは嫌われ者であるようで、どこか気になってしまう球団と表現するのが正しく、セリーグ5球団のファンからすれば、自分の贔屓チーム+巨人が負けることが最も嬉しいと感じる人もたくさんいることでしょう。
もちろん、その時の順位によっては巨人に勝って欲しいと願うこともありますが、5球団でAクラス争いをするのであれば、「最終的にBクラスに巨人がなってくれれば最高に面白い…」と思ってしまうことは、巨人ならではの魅力と言えます。
結局のところ、巨人は弱すぎるとつまらないと感じてしまったり、強すぎても気にくわない存在となるため、ギリギリのところでBクラスに落ちるなどの展開が、アンチにとっては最高のストーリーとなります。
2017年のような、最後の最後で巨人がBクラス落ちする展開は、何気にプロ野球界を盛り上げた影の役者と言っても過言ではないはずです。