ポリプロピレンというとあまりイメージが沸かないかもしれませんが、日本では年間300万トンもの量が消費されています。
家庭の中では食品を包装するためのラップや、ジュースキャップなどが代表的なポリプロピレン製の製品です。
今回はそんなポリプロピレンの特徴と耐熱温度の注意点について、詳しくご紹介したいと思います。
ポリプロピレンの基礎知識
加工しやすく材料も安価なので身近なところにもポリプロピレン製品はたくさんありますし、リサイクルが可能です。
ゴミとして出した後に焼却しても、基本的には有毒ガスを発生しない(燃焼条件次第では有毒ガスは発生)ので地球環境に優しい素材としても注目されています。
シミになりにくい点も
水に浮くほど軽いのに丈夫な事からカーペットや絨毯にも多く使われていますが、汚れがつきにくく、調味料などをこぼしてもすぐに拭き取ればシミになりにくいのもポリプロピレンのメリットです。
繊維の状態で色を練りこむ事ができるので、カーペットなどの使う場合はカラーバリエーションも豊富です。
軽くて強度のある繊維
ポリプロピレンは数多くある繊維の中でももっとも軽い繊維と言われています。
同時に強度にも優れているため非常に便利で、幅広い分野で使える繊維となっています。
たとえばロープにポリプロピレンが使われることは多く、軽さと強度というロープに求められる2つの要素をそれぞれ満たしています。
工業用素材として使われることが多いのですが、同時に家庭の中でも使われており、ラップをはじめとしてカーペットやマットなどのインテリア製品にもポリプロピレンが利用されています。
やはり軽くて丈夫なので扱いがしやすく長く使えるということでその性能は非常に高いと言えます。
衣服にも用いられる
ポリプロピレンは乾きやすく、保温性に優れいているという特徴もあるため衣服、特に肌着や水着などに含まれています。
汗や水を吸収しにくいためこうした衣服には最適な素材で、同時に保温性が高いことで寒い時期などでも快適に過ごすことが可能です。
速乾性がありますから洗濯をしてもすぐに乾き、手間のかからない素材となっています。
軽い素材ですので着用していて違和感を覚えることもありませんし、まるで着ていないかのような着心地を実現させます。
汚れも付きにくいため毎日の使用にも十分耐えられます。
耐熱性について
非常に優れた繊維であることは間違いないのですが、注意しなければいけない部分もあります。
それが耐熱性の問題です。
ポリプロピレンは繊維の中でも特に耐熱性が低く、熱に非常に弱いことが欠点となります。
ポリプロピレンにもいくつかの種類があり、種類ごとに多少の違いはあるものの、耐熱温度は100度から140度ほどで、耐熱温度を超えると溶けてしまいます。
耐熱温度には注意しましょう
食品用容器などにも使われていることがあるのですが、電子レンジで温める際には耐熱温度を超えないように十分注意する必要があります。
気付かないうちに溶けてしまっていたなんてケースも珍しくありません。
100度といえば沸騰したお湯が1番身近なものになりますが料理などで沸騰したお湯を使うことは多いので料理中も注意が必要です。
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