「足を広げて座るせいで、不快な思いをさせられた!」とか、「ゴミをポイ捨てするな!夜中にうるさい!」など、他人に不快な思いをさせる迷惑な人は後を絶たず、ルールを守ろうとしない人が世の中にはあふれています。
まずはそうした人の心理を知ることで、”なぜ平気でそのようなことができるのか?”という謎が解け、そして相手の心理を逆手に取ることで、最も効果的な撃退方法が導き出されるはずです。
罰に怯えていない
迷惑な人を簡単に言い換えると、ルールを守らない人でありますが、こうした人の多くは罰に対しての恐怖心がなく、「ルール違反をして迷惑行為を繰り返したところで、どうせ自分は罪に問われない」という本音が隠れています。
これは信号無視を例に挙げるとわかりやすく、「信号無視をしたところで警察官に注意されるだけであり、罰金や逮捕されることはないだろう」という感覚から、迷惑行為に出てしまいます。
逆に、車となれば多くの人が信号を守り、ルール違反はしないように心がけることとなりますが、これはルール違反をした時の罰則が厳しく、人を引いてしまえば人生が終わってしまう可能性も考えられるために、罰則が厳しい車の運転手は迷惑行為をしにくいというわけです。
こうした心理は、心理学の実験でも明らかになっており、スピード調査に関する実験で、警察が視野に入っている場合は、スピード超過をする人が2%だったのに対し、警察が視野に入らない場合、同じ道でもスピード超過の割合は15〜20%まで上がってしまったのです。
ここからも、人は罪に怯える状態であればあるほど、迷惑行為を避けるように心がけ、怯える対象がなければ迷惑行為を平気でしてしまうということがわかります。
バレなければ問題なし?
迷惑行為に関する実験には、衝撃的な結果も報告されており、「人はバレなければ7割が迷惑行為ともとれるルール違反をする」という報告がされています。
これは心理学者であるデナースおこなった実験であり、学生を対象にテストを受けさせ、終わりのベルが鳴るとテストをやめて部屋を出るようにと言い残し、彼は部屋を出ました。
その結果は、なんと71%もの学生がベルを無視してテストを続け、自分の納得のいくところまでテストを続けたのです。
なぜこのような結果となったのかと言えば、罰を決めれる監視役がいなかったことが大きく、バレなければ人は平気でルール違反をし、そして迷惑行為もできてしまうことが、この実験からもわかります。
つまり迷惑な人の心理というのは、「どうせバレない」とか「罰せられることはない」という気持ちから、他人に不快な思いを与えたり、ルール違反をしてしまうということとなります。
リスキーシフト〜みんなで渡れば怖くない
赤信号だってみんなで渡れば怖くない!なんて言葉がありますが、これこそリスキーシフトであり、人は大勢ともなれば危険な行動をとったり、普段ではありえないような行動に出てしまいやすくなります。
例えば暴走族がいい例であり、彼らは集団で暴走することで、「爆音で迷惑をかけるかもしれないけど、自分たちが楽しめたり、社会に反抗できる」という考えが強くなり、悪い面には目をつぶって、いい面だけを見ましょうという考えになってしまいがちです。