集団行動の恐ろしい部分がここに隠されており、集団になれば平気で迷惑行為をする人の心理には、リスクが高い方向に言動がいってしまう傾向が見られるため、デモや熱狂的なファンが多数集まった時ほど、過激になってしまうのもこのためなのです。
一人であれば善悪の判断がつき、絶対にしないであろうことであっても、集団となれば迷惑な人に変わってしまうのは、人間ならば誰でも当てはまる心理なのです。
自己中心性
モンスタークレーマーと呼ばれる人がいますが、こうした度を越したクレームをつけてくる人の場合、自己中心性という特徴が見られます。
自己中心性とは、自分視点でしか周囲を見ることができずに、他人視線から物事を考えることができない傾向のことであり、迷惑行為を繰り返したとしても、自分が正しいと思い込んでいる心理が特徴的です。
さらにこのタイプは、自分が完璧主義なので、他人にも同じことを求めている可能性や、日頃の鬱憤を晴らすためにクレームをつけるなど、様々な心理が見られます。
いずれにしてもこのタイプは、体は大人、考え方は幼児であるため、迷惑なことを迷惑だと感じることができないのです。
合理的な選択
迷惑な人と呼ばれる人には、集団行動ができない人も代表例としてよく挙げられますが、こうした非協力的な行動をとる人の心理には、「自分は利益を得ることができる」という、自分の利益を最優先している心理が見られます。
例えば、公園の掃除に全く参加しない迷惑な人の場合、「掃除に参加しないことで楽をし、自分の時間をたくさん作れる」という利益を優先しています。
さらに、参加する人が自分だけだった場合、自分だけが損をしてしまうという考えにも繋がることから、自分を正当化してしまうのです。
こうした迷惑な人は、非常識であるという考え方もできる一方で、自分のことだけを考える「合理的な人である」とも言えます。
しかしながら、このような他人に迷惑がかかる行為ばかりをしていては、当然自分に全てが返ってくることになるのは間違いありません。
風景化
こちらは電車内で化粧をする人が当てはまり、電車内で化粧をする他にも、臭いがきつい食べ物を口にしたり、イチャイチャするカップルなどの心理にも当てはまります。
こうした迷惑行為を平気でする人は、「人ではなく、ただの風景である」という認識のもと、行動に出ているものだと考えられます。